概要

このユースケースでは、温度、湿度、CO2、揮発性有機化合物などの環境情報を提供するIoTデバイスの導入に加え、Las Llamas公園（スペイン北部のサンタンデール市）の訪問者数を測定します。このような情報は、街に住む人々の生活を豊かにするためにとても重要です。

課題

M-Secが提供する情報は、現在スマートシティに存在する情報を補完し充実させ、市の中心の一つであるLas Llamas公園の様々なエリアを観察することで、市が貴重な結論を導き出すのに役立ちます。また、この試験では、ハードウェアとソフトウェアの両方のアプローチによるセキュリティ対策を進めることで、市民のプライバシーを保護し、測定値を悪意のある攻撃から守ることを目的としています。

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M-Secのアプローチ

M-Secフレームワークでは、IoTデバイスによって収集されたデータは、さまざまなコンポーネントに送信されます。

・Eclipse sensiNact Platformは、MQTT接続でデータを受け取ります。sensiNactのユーザーは、デバイスやデータを可視化し、独自の分析を行うことができます。
・Crypto Companion Database (CCDB) は、非対称の公開鍵/秘密鍵ペアでデータを暗号化します。データにアクセスできるのは、認証が必要な所有者と、その所有者から許可された権限のあるオペレーターのみです。同時に、すべての暗号化されたデータからハッシュが生成され、データの改ざん防止のためにQuorumブロックチェーンに保存されます。
・このマーケットプレイスでは、エンドユーザーの個人情報が含まれていないため、すべてのデータが公開されています。マーケットプレイスでは、このような環境データや訪問者数のデータに関心のあるステークホルダーは、ブロックチェーン上で動作するスマートコントラクトの形をした暗号通貨であるM-Secトークンを使って購入することができます。

実証実験の実施

このシステムは、プロジェクト内で開発された2種類のIoTデバイスに依存しています。1つはピープルカウンターと呼ばれるデバイスで、Wi-FiとBTのMACアドレスを検出し、その瞬間に特定のスポットの周囲にいる人の数を推定する数値を提供することができます。この装置は、Las Llamas公園のホットスポットのひとつであるレストランの下の階に設置されています。

他のデバイスは、温度、湿度、CO2、VOC、騒音を測定して環境モニタリングを行います。配置された5つのセンサーは、子供の遊び場エリアと、公園の縦断面をカバーしています。一方はカンタブリア大学に近く、もう一方は住宅地に隣接しており、この住宅地と公園を隔てる高速道路もカバーしています。

サービスを補完するために、システムは公園内の9つの特定の場所に関する情報を提供し、訪問者はそこで何を見つけることができるかについての特定のデータを受け取ることができます。M-Secの実証参加者がこのデータにアクセスできるように、公園内には9つのQRコードが掲示されています。これらのコードを読み取ると、サーバーで適切に復号化されたIoTデバイスで収集されたデータとともに、これらの情報を提示するウェブアプリケーションにアクセスできます。M-Secのアプリケーション層に組み込まれたウェブアプリでは、簡単な登録プロセスを経て実証に参加することができ、提供されるすべてのデータにアクセスすることができます。

登録したユーザーは、9つの観光スポットや公園内に設置されたIoTデバイスにアクセスし、登録された情報や測定値を確認したり、5つ星の簡単な評価方法で満足度を預けたりすることができます。これにより、実証の担当者は、参加者によるサービスの有用性を把握することができます。

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主な成果と次のステップ

Las Llamas公園に設置されたセンサーは、現在もデータを取得しており、関心のあるステークホルダーがデータを購入できるよう、マーケットプレイスを通じて一般に公開されています。

また、M-Secフレームワークの拡張性を利用して、サンタンデール市だけでなく、同地域の村や近隣の中規模都市（Gijón, Leónなど）の他の関連地域にも新たに展開することが可能です。

問い合わせ先

Alberto Puras: apuras@tst-sistemas.es

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